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Matin brun de Franck Pavloff :
l'essai salutaire
仏で50万部突破した、短い絵本。

著者、フランク・パヴロフは心理学者でもある。誰もが理解できる寓話の誕生は、彼の人柄によるとこも大きい。

 フランス国内では採算度外視、1ユーロで販売されているフランク・パヴロフ著 の寓話『茶色の朝』をご存知だろうか?

 フランスでは、1980年代末から「国民戦線」という極右政党が台頭し、2002年の春の大統領選挙では決選投票にまで及んだ。極右=すなわちファシズム。それは権力者が人々を弾圧し恐怖政治をしくものだけではない。フランスや日本のような民主主義の社会では、人々の政治への無関心や、面倒な事をやり過ごす体質が育つ事によっても、ファシズムは成立する。例えば、物事に反対したくない、もめるのは面倒だ、関わりは持たないで大人しくする……怠慢や臆病、自己保身など、人々の無責任がファシズムを育て上げるのである。

 その過程をとてもわかりやすく描き出しているのが、わずか30ページ足らずの『茶色の朝』だ。フランスにおける 『極右にノンを!』 という運動が盛り上がりは、その意思表示として「茶色の朝」を読み、自分達の手で自分達の元へ民主主義を取り戻した行動にある。

 この本は、21世紀の今だから恐ろしくなる内容である。この寓話は明日の日本かもしれない。同書に感銘を受けたビンセント・ギャロの挿し絵、という点だけに注目しても良い。この本は、自由と平和を願う全ての人が読むべきものだ。

茶色の朝(原題・Matin brun)
著:フランク・パヴロフ
絵:ヴィンセント・ギャロ
発行:大月書店
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